「キングスマン」 頭が… !!
「英国王のスピーチ」でアカデミー賞を受賞したコリン・ファース主演、「キック・アス」のマシュー・ボーン監督&マーク・ミラー原作によるスパイアクション。表向きは高級スーツ店だが実は世界最強のスパイ組織「キングスマン」で活躍する主人公ハリー・ハートをファースが演じ、ハリーに教えをこう若きスパイのエグジーに、新星タロン・エガートンが扮する。その他、マイケル・ケイン、マーク・ストロング、サミュエル・L・ジャクソンらが共演。ブリティッシュスーツを華麗に着こなし、スパイ組織「キングスマン」の一員として活動しているハリー。ある日、組織の一員が何者かに殺されてしまい、その代わりに新人をスカウトすることになる。ハリーは、かつて命を助けてもらった恩人の息子で、密かにその成長を見守っていたエグジーをキングスマンの候補生に抜擢する。一方その頃、頻発する科学者の失踪事件の首謀者ヴァレンタインが、前代未聞の人類抹殺計画を企てていた。(映画.comより)
監督:マシュー・ボーン
キャスト:コリン・ファース
タロン・エガートン
ソフィア・ブテラ
2014年 イギリス 129分 R15+
とにかくグロイ…。
予告編を観てかなり期待していた。
もっと笑える映画かなと思ったが、少し違ってたなぁ。
スパイ映画であるが、ジャンル分けはエログロコメディって感じだ。エロは程々だが、とにかく殺しまくる。
主人公が、「愛犬を撃て」と言われた時にはあんなに葛藤するのに、クライマックスで敵陣に乗り込んだ時にはゲームのように殺しまくる。別に娯楽だからかまわないが、観ててちょっと疲れた。
「マナーが紳士を作るんだ」と言ってるわりにはあまり上品な映画じゃない。
それが売りでおもしろいところなのかもしれないが、好き嫌いが分かれるところだろう。
ただ、自分は年齢的にセンスについて行けなかった。
人を殺しまくって頭がポン!! なんて、20代の頃なら友達と盛り上がれただろうなぁと思った。
今現在、12歳の息子とDVDを観ることが多い。この作品はR15+だから当然だが、絶対観せたくない。やっぱりちょっとグロすぎる。逆に20歳の長男なら一緒に笑えるかも…。
同じスパイコメディでも、ローワン・アトキンソンの「ジョニー・イングリッシュ」は安心して観れる。自分はこっちの方が好みかな。
コリン・ファース、マイケル・ケイン等、名優が出てる割には上品じゃないなという印象だ。
どうせなら、サミュエル・L・ジャクソンもっとキレキレな役やってほしかった。
映像センスは最先端!
そうは言いながらも、教会での一大アクションは圧巻だった! 映像的にも最先端を行ってるのは間違いない。頭が爆発して次々に花火があがるようなシーンも確かに声を上げてしまうほどおもしろかった。
主人公エグジーが、最後にハリーのように成長していくところも気持ち良かったなぁ。
本当はめちゃセンスいいんだと思う。めちゃおもしろいんだと思う。でもついて行けない自分に老いを感じさせた作品だった(T_T)
「はじまりのうた」新しい一歩のキッカケに!
『ONCE ダブリンの街角で』監督が手掛けたドラマ!映画『はじまりのうた』予告編
アカデミー歌曲賞を受賞した「ONCE ダブリンの街角で」のジョン・カーニー監督が、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのキーラ・ナイトレイ&「アベンジャーズ」「キッズ・オールライト」のマーク・ラファロ共演で描いたハートフルドラマ。
イギリスからニューヨークへとやって来たシンガーソングライターのグレタは、恋人デイブに裏切られ失意のままライブハウスで歌っていたところを、落ち目の音楽プロデューサー、ダンに見出される。ダンに誘われてアルバムを制作することになったグレタは、ニューヨークの街角で次々とゲリラレコーディングを敢行していく。
キーラがギターを演奏しながら歌声を初披露するほか、人気ロックバンド「Maroon 5」のアダム・レビーンがグレタの恋人デイブ役でスクリーンデビューを果たした。
監督:ジョン・カーニー
キャスト:キーラ・ナイトレイ
アダム・レビーン 他
2013年 アメリカ 104分
「ストレイヤーズ・クロニクル」は日本映画界の…!?
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』予告編 - YouTube
極秘実験で特殊能力を与えられた若者たちが繰り広げる戦いを描いた本多孝好の同名ベストセラー小説を、岡田将生、染谷将太、成海璃子ら若手実力派キャスト共演で実写映画化したSFアクション。「桐島、部活やめるってよ」で日本アカデミー優秀脚本賞を受賞した喜安浩平が脚色を手がけ、「ヘヴンズ ストーリー」「アントキノイノチ」の瀬々敬久監督がメガホンをとった。1990年代の日本で、生まれてくる子どもに突然変異を促して人間の能力を極限まで発達させる実験と、遺伝子操作で動物や昆虫の能力を持つ子どもたちを生みだす実験が秘密裏に行なわれた。20年後、実験により視覚や筋力をそれぞれ異常発達させられた昴らは、特殊能力の代償として精神崩壊の危機におびやかされながら、その解消の鍵を握る外務副大臣・渡瀬から裏の仕事を請けおっていた。ある日、渡瀬を狙う謎の殺人集団アゲハが現われるが、彼らの正体もまた、20年前の実験で生みだされた特殊能力者たちだった。(映画.comより)
監督:瀬々敬久
2015年 126分 G
いろいろなレビューを見てみると酷評が多いが、日本映画にしてはがんばってる方だと思う。
初め、題名と予告編の印象から「クロニクル」という作品が思い浮かんだ。
どうしても超能力の描写という部分で比べてしまうが、能力の種類が違うので何ともいえない。
ただ向こうの方が衝撃的であったのは間違いない。と言っても向こうは完全なB級映画である。こっちは役者もそろえて力も入っているわりには、こんなもんか…という感じだ。
これがTVシリーズやアニメなら、もっと登場人物の苦悩や背景なども表現でき、奥深いものになったかもしれない。しかし映画としてならもう少しインパクトが欲しかった。
正直に言うと、自分はもともと日本映画には期待していない。
そのうえでこの作品の予告編を観たとき「おっ!これはちょっと面白そうだな…」と感じていた。だから予想通りの出来で、あまりひどいとは思わなかったんだろう。
充分楽しめたと思う。岡田将生も染谷将太も、今ノッてる役者たちであるのは間違いない。
どうしても気になるのは、日本映画において国家がどうの…という話は難しいということだ。ありえなくてウソっぽくて興ざめしてしまう。また、銃器類の扱いも。
自分が散々ハリウッド映画観てるから、偏見なのかもしれないが…。
そういうことに気付かないくらいのストーリーや芝居、見せ方ならいいがなかなか難しいと思う。
だからやっぱり、日本映画はドラマかコメディ、任侠しか無理なんかなぁと思ってしまうのである。かろうじて時代劇はあるが……。
設定もおもしろい。役者もそろっている。だから
この作品が日本のSFアクション映画の “試金石” になってくれればいいのにと願うばかりである。
「ジャッジ」 裁かれる判事 “ダブルロバート”大激突!
有能な弁護士だが真偽よりも勝利にこだわり、金持ちを強引に無罪することで知られるハンク・パルマー(ロバート・ダウニー・Jr.)。父のジョセフ・パルマー(ロバート・デュバル)は世間から信頼を集める判事だったが、そんな父が苦手なハンクは、長らく父と絶縁状態にあった。しかし、ある時、ジョセフが殺人事件の容疑者として逮捕されるという事件が起こり、ハンクが弁護人を務めることに。正義の人である父が殺人を犯すはずがないと信じるハンクだったが、調査が進むにつれて疑わしき証拠が次々と浮上する。(映画.comより)
監督:デビッド・ドブキン
キャスト:ロバート・ダウニー・Jr.
ロバート・デュバル
ベラ・ファーミガ
ビンセント・ボノフリオ
ジェレミー・ストロング
2014年 アメリカ 142分 G
この作品、法廷サスペンスではあるが本質は父と子の物語である。親子の確執がテーマになっている。
まずロバート・ダウニー・Jr.演じるハンク・パルマーの人物設定。金持ちを強引に無罪にするなんて、まるで古美門 研介か⁉と思った。
実は自分は「リーガルハイ」の大ファンなのである(^O^)。携帯の着信音も「リーガルハイ」のテーマ曲にしてるくらい… それはいいとして、法廷ものには名作も多く裁判所内でのやりとりが緊迫感がありおもしろいのだが、この作品はそれがメインではない。裁判中に、被告人・弁護人という関係の中で親子の確執が解かれていくのである。
劇中でも、裁判中であるのにかかわらず周りの存在が無くなる瞬間がある。
そんな“ダブルロバート”の演技、それを観るだけでも価値はある。
上映時間は長いのだが、それを感じさせないくらいである。
ロバート・ダウニー・Jr.のキャラは、まんまトニー・スタークではあるがそれが逆に期待通りで安心して観られるのかもしれない。
ラストの釣り船でのシーン、悲しい瞬間ではあるが二人にとっては最高のひと時であっただろう。
個人的に、“飛ぶ鹿食堂”の窓からの景色がすごく気に入っている。思わず見とれて役者たちが見えなかったくらい。夜のシーンでも幻想的で、自分の “世界の行ってみたい絶景100選”に確実に入るよ(^o^)/ ちなみに「クラウド・アトラス」のオープニングの海岸(トム・ハンクスのシーン)もです(^_^)v
「君が生きた証」 それは父の眼差し
「ファーゴ」「マグノリア」などで知られる名優ウィリアム・H・メイシーが初監督を務め、死んだ息子が残した楽曲を歌い継ぐ父親と、その歌に魅了されたミュージシャン志望の青年が、音楽を通じて再生し成長していく姿を描いたドラマ。
やり手の広告宣伝マンだったサムは、大学生の息子ジョシュを銃乱射事件で亡くしてしまう。会社を辞め、荒んだ生活を送っていたサムは、別れた妻から音楽好きだったジョシュが残したという歌の歌詞とデモテープを受け取る。その曲を聴き、息子のことを何も知らなかったことに気付いたサムは、ジョシュの遺品でもあるギターを手に、場末のライブバーでステージに飛び入り参加する。そんなサムの演奏を聴き、感銘を受けたロック青年のクエンティンはサムを説得し、親子ほど年の離れた2人はバンドを結成することになる。(映画.comより)
2014年 アメリカ 105分 レイティングG
監督:ウィリアム・H・メイシー
キャスト:ビリー・クラダップ
フォリシティ・ハフマン
セレーナ・ゴメス 他
邦題のイメージから、もっと息子とのやりとりがありもっと悲しみ続けるような内容かと思ったが、青春ドラマの色合いのほうが強い気がした。ストーリー的には結構深刻な事情ではあるのに暗くならなかったのは、すばらしい楽曲のせいだろう。
ジャンルは違うが、映画の中での演奏に思わずノッてしまうのは、「スクールオブロック」を思い出した。また、観終わった後にサントラが聞きたくなったのは、ベン・スティラーの「LIFE!]以来だ。
低予算でありながらも、陳腐なメロドラマに終わらなかったは、ビリー・クラダップ、アントン・イェルチン二人による力も大きかっただろう。実際に歌い演奏している姿に自然に引き込まれてしまった。
失礼ながら、ウィリアム・H・メイシーのことはよく知らなかった。見るからに個性派俳優でいい味出してるが、今回が初監督作品。といっても脚本家でもあり、長年のキャリアから培った人間を見る目は確かなものだと感じた。
私事であるが、 サム(ビリー・クラダップ)とクェンティン(アントン・イェルチン)は自分と息子と全く同世代。サムの目からクェンティンのような若者たちを見て、息子のように思えて、何かしてあげたいようなそんな気持ちで観てしまった。自分にはサムのような辛い出来事は無いけれど…。
静かな実力、アントン・イェルチン!
最近では「アナーキー」「ラスト・リベンジ」などに出演しているが、確かな実力者だ。あのかすれた声がなかなかしぶい!
今後が楽しみな役者である。
原題「RUDDERLSS」(舵のない船)それはサムのこと、若者たちのこと…
人生には時に不条理な事が起こる。自分の力ではどうにもできないことも多い。まさしく「RUDDERLSS」(舵のない船)のような時期があるだろう。それは年齢には関係なくそれぞれの人生のめぐり逢わせのようなものだ。でも必ず舵を取り戻す時が来るはず。心をふるわす瞬間さえ感じとれれば…。そう信じたくなるラストだ。
観終わった次の日から、クェンティンの歌声がずっと頭の中を回っている!
“Stay With You” が一番のお気に入り!
“Beautifu lMess” もいいな! “Over My Shoulder” もいい!
4回泣けます!「想いのこし」
岡本貴也の小説「彼女との上手な別れ方」を原作に、女と金にしか興味のない男が、この世に未練を残して死んでしまった4人の男女の思いを届けるうちに、本当に大切なものは何かに気付いていく姿を描いたドラマ。
岡田将生がダメ男の主人公ガジロウを演じ、息子を残して幽霊になってしまったシングルマザーのユウコ役で広末涼子が共演。原作者の岡本が自ら脚本にも参加し、「ツナグ」の平川雄一郎監督がメガホンをとった。
女と金、そして楽に日々を過ごすことしか頭にないガジロウは、ある日、交通事故をきっかけに3人のポールダンサーと老運転手の幽霊と出会う。4人がこの世に残した願いをかなえ、無事に成仏させることができれば、彼らが残した預金をもらえるということになったガジロウは、金目当てに奔走するが……。(映画.comより)
監督:平川雄一郎
キャスト:岡田将生 広末涼子 木南晴夏 松井愛莉 鹿賀丈史 他
登場人物全てに共感!
ちょっと泣ける映画観たいなぁ…と思ってた時に見つけた作品。コメディタッチで結構笑えたが、幽霊になった4人のそれぞれのエピソードで、結果的に4回泣かされた(T_T)
ありきたりの内容といえばそれまでだが、この作品のすごいところは、登場人物全てに共感できるところだ。亡くなった本人はもちろん、残された人たちのこともいい感じに表現されていた。
まず、結婚式で泣かされて、高校野球の試合後に泣かされて、男達の誇りと信頼に泣かされて、最後の母と息子は予想通りではあるが、それでもやっぱり泣いてしまった。
個人的には結婚式が辛かったなぁ〜…>_<…
やっぱり男としては、新郎や野球部のキャプテンに自分を重ね合わせてしまうだろう。
ガジロウ役の岡田将生は、チャラいけど根は優しい面白い役だったのに対し、広末涼子の見せ場はあまり無かった。しかし存在感はさすが。あの役は彼女以外ないだろう。
平川監督の前作品「ツナグ」は未鑑賞なので比べることはできないが、この作品は泣けたり笑えたり楽しい作品である。
ちょっと泣きたいだけだったのに、4回も泣けたなんて…得した気分かな(-_^)
『プリデスティネーション』 これから観るなら 読むべからず!
SF小説の大家ロバート・A・ハインラインによる短編小説「輪廻の蛇」を、イーサン・ホーク主演で映画化。
時間と場所を自在に移動できる政府のエージェントが、凶悪な連続爆弾魔を追うためタイムトラベルを繰り返す姿を描いたSFサスペンス。
1970年、ニューヨーク。ある流れ者によって不遇の道を歩まされたという青年の身の上話を聞いた酒場のバーテンダーは、自分は未来からやってきた時空警察のエージェントであることを明かす。青年の人生を狂わせた流れ者への復讐のチャンスを与えるため、バーテンダーは1963年にタイムスリップし、当時の青年をエージェントに勧誘するが……。
監督は「デイブレイカ―」でもホークとタッグを組んだピーター&マイケル・スピエリッグ兄弟。
(映画.comより)
2014年 オーストラリア 97分 R15+
イーサン・ホークがやっぱりいい!
予告編を観て想像していたのとは全く違う映画だった。観終わってみたら出演している役者はほぼ二人のみ。でも全く集中力がとぎれない。あっという間に終わった!と感じるほどおもしろかった。
また、その二人が魅力的!
イーサン・ホークは、心の奥に怒りや葛藤など闇を抱えている役がよく似合う。ヒーロー的な強さはないが、何かやってくれそうな期待をさせてくれる…そんな役者だ。
歳を重ねるにつれいい味が出てきた。
透き通るような美しさ!
そしてジョン役のサラ・スヌーク。少女の頃のあの透き通るような美しさは何なんだ!?
ただ若いきれいというだけじゃなく、知性的で気高く勝ち気でありながらどこかか弱さを漂わせている。そしてあの吸い込まれそうな瞳…(O_o)。この先の活躍が期待される女優だ。
ついでに言うと、酒場でのシーン初めはジョディ・フォスターが男装してるのかと思った!
自分にはそれがネタバレになったかも…(~_~;)
でももし、あれがよく似た男優が演じてたら、どうだったのか…?
そうなると、ジョンの心の葛藤は描けなかっただろう。男になってしまったジョンであっても、ジェーン(少女の頃)の心で震え苦しむ…。サラの演技を観ているとだんだん違和感が無くなってくる。それもこの作品の魅力だ。
まるで回転椅子?
頭の回転の速い人なら、どこかの時点で全ての結末がわかるかもしれない。
幸いにして、自分にはラストまでわからなかった。おかげで最後は、まるで回転椅子に座らされて回っているような、自分もタイムループにはまったような、そんな気分になった(@_@)
低予算であろうと思われるが、すごく丁寧に作られている。役者の演技もこんなに真剣に見入ったのは久しぶりだ。たから、ラストシーンの後ブラックスクリーンになった時は
「えっ!終わり!? もっと観たいよぉ〜!」と叫びたくなった(^O^) そんな映画です(^_^)b